白米よりも胚芽米、胚芽米よりも玄米
米は稲の種のことですが、実った状態ではもみ殻に包まれています。このもみ
殻を外したものが玄米です。そして玄米から果皮・種皮・糊粉層の「ぬか」と
いわれるものを取り除いたものが「胚芽米」です。そしてさらに胚芽米の胚芽
を取り除き、胚乳だけ残したものが白米です。
米の栄養分はほとんどがぬかと胚芽、特に胚芽に含まれています。それらが取
り除かれた白米の栄養素は、玄米の4分の1程度になります。植物の種は、環
境が整ったときに発芽できるように酵素と栄養素を備えておりまさに生命力を
持っているのですが、白米にはその生命力が残っていません。
白米は色がきれいで柔らかく甘味も強く食べやすいのが特徴ですが、生きた栄
養素はほとんど残っていない食べ物です。残っているのはほとんどが炭水化物
で、カロリーだけ高く血糖値や中性脂肪値が上がりやすいです。
さらに、白米は外皮を剥いているだけあって、保存のときも酸化が進みやすく
痛みやすいという欠点もあります。
玄米は最初は食べにくいという方もいらっしゃるかとは思いますが、次第に慣
れる方がほとんどです。噛みごたえがあって美味しく、栄養価が高く腹持ちが
良いので玄米を選ぶ方は増えつつあります。個人差はありますが、白米の7~
8割の量でも満腹感を感じる方が多いのでダイエットにも適しています。
できるだけ玄米、精米する場合でも胚芽米にとどめて食べるようにするのが良
いです。また、精製されていない穀類が良いのは、麦も同じです。パンやうど
ん・パスタなどを食べるときは全粒小麦を使ったものを選びましょう。そして
同じことが野菜にもいえ、多くの野菜は皮を剥かずに調理して食べると良いで
す。
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