牛乳の現状と製造工程
前回は牛乳そのものの持つ性質について触れさせていただきました。牛乳はそ
の性質からして人間の身体には合わないようですが、さらに現在の乳牛の飼育
状況や牛乳の加工過程についても不安が多くあるのが現状です。
そもそも、生乳の中には良い成分も含まれていますが、加工の過程で失われて
しまっています。現在市販されている牛乳のほとんどは高温殺菌処理が行われ
ています。牛乳に限らず、生きた酵素は48℃で破壊がはじまり、115℃で
完全に壊れます。日本の牛乳の殺菌処理はほとんどが120~130℃の熱で
2秒間という処理を行っているため、酵素はほぼ死んでしまいます。
また、有機でない乳製品には安価で多くの肉を育てるために、多くの場合ウシ
成長ホルモンをはじめとするホルモン剤などが投与されています。成長ホルモ
ンはやせにくく太りやすくする作用があり、そのようにして肥えた牛に吸引機
をつけて搾乳します。その結果、野生の牛が1日に出す乳の量は約4.5kg
ですが、現代の乳牛は約45kgもの乳を生み出しています。しかしその一方
で、乳房が異常に発達して地面を引きずったり頻繁に感染症にかかるようにな
り、抗生物質が必要になります。
抗生物質は牛が病気にならないようにします。牛の健康状態にどのような影響
が出るかはわかりませんが、投与し続けている間は病気にならず酪農家にとっ
ては管理が楽になります。
野生の牛の寿命は20~25年といわれていますが、現代の乳牛は4~5年程
度しか生きられません。一日45kgの牛乳と同時に一日55kgの排泄物を
出しています。また当然、投与された成長ホルモンや抗生物質・飼料の農薬な
どは牛乳という形で出されています。
その牛乳をタンクにためてホモゲナイズという処理を行います。ホモゲナイズ
とは生乳に含まれている脂肪の粒を均等化することで、これを行うことによっ
て脂肪が分離しなくなります。しかし、この過程で乳脂肪が酸素と結びつき酸
化し、過酸化脂質となります。酸化した脂は体内で活性酸素を産み出し身体も
酸化させてしまうことになります。
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